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劇団都 9/16 「遊侠三代」

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劇団都 9/16 城麗斗誕生日公演

「遊侠三代」

 

こんな配役で行われたようです。

 

 

■ 「遊侠三代 津軽遊侠伝」
 
川北一家 代貸  長吉   光乃みな
川北一家       政吉    京乃廉
橋場の弥五郎          京乃健次郎
弥五郎一家    乾分    京乃そら
おこも               星乃ななみ
茶店        おみつ   京乃そら
人斬り仁兵衛           都京弥
川北長次              城麗斗

 

<現地特派員TRTRの画像>

<現地特派員TRTRの画像>

 

親分が 子分の長吉と政吉を連れて茶店で休んでいた。

目を離した隙に、おこもの女が にぎりめしを盗んで食べる。

なにをするんだ と それを見咎めた政吉がその 

おこもをしかりつける

 

ちょっとまて政吉、何もそんなに怒らなくてもいいじゃねえか。

おこもは他人からめぐんではもらっても 盗みはしないという

じゃねえか、これにはワケのあることだろう。

 

<現地特派員Pの画像>

 

以前は、江戸でも三本の指に入る立派な お店(おたな)の主と

世帯を持っていたんです。中には可愛い男の子にも恵まれ、

多くの奉公人に囲まれ そりゃ何不自由なく幸せに暮らしていました。

 

でも この江戸一縁を 襲った振袖火事、ご存知でございますか。

あの火事の時に店は丸焼け、多くの奉公人も亡くなり、

逃げ遅れた亭主、子供までもが この世の者ではなくなりました。

私は生きるスベを無くし、橋から身を投げて死のうとした 

その時に 私を助けてくれたのが その火事の際に私と同じように

家族を失った者達でございます。

 

助けてもらい、それからは みんなで力をあわし橋の下で

住まいをするようになったんです。

でも、今はなんと言いましてもこの不景気の世の中でございます。

 

何処に行っても食べるものも与えては もらえません。

達大人は辛抱できますが 

こんな小さい子供が まだ他にも沢山いるんでございます。

昨日も 三つになったばかりの幼子が飢え死にしたんでございます

 

こんな小さな子達から、おばちゃんお腹がすいた 

何か食べさせてくれと言われたら

他人様の物を盗むのは悪い事とわかっております。

でも もう子供達が飢え死にする姿を見たくありません。

悪いとは知りながら盗ったことを 許してください

どうか 命ばかりはお助け下さい

 

おふくろさん どんなワケがあるか知らねえが、

お前さんのやったことは いけねえことだ。

子供を想う気持ちはわかるが 

二度とこんな馬鹿なことはしねえと約束してくれますか

 

約束いたします。どうか 命ばかりはお助け下さい

 

そんな手荒なまねをするつもりはねぇ

 

それは かわいそうだと

川北の親分は ねぐらで待つ子供達にも何か食べさせてやってくれと 

ポンと懐の財布を おこもの女に差し出し助けてやる。 

 

そんな温情厚い長次にも敵がいた。

川をはさんで 人足元締めをやっている 弥五郎。

津軽からやってきた長次がこの土地で 幅を利かせはじめたものだから邪魔になってしかたがない。

そこで 凄腕と評判の人斬り仁平に川北長次の殺害を依頼した。

 

仁平が 川北一家へやってきた。

対応する 長吉だが その男の殺気に とっさの判断で 

親分はいないと言うと 仁平は 川北長次を斬りに来たと・・・

巷で評判の 人斬り仁平が親分を斬りに来た。

親分をいかせるわけにはいかないと

 

長吉は 親分になりすまして 仁平が指定した 八丁堤へ

 

だが 長吉が太刀打ちできる相手ではなかった。

長吉は斬られて死んでいく時に

長次親分が 父親を捜している事を仁平に語る。

 

長次が政吉から 話を聞かされて駆けつけてきたときには 

長吉の身体はすでに冷たくなっていた。

 

政、 棺おけ二つ用意しろ

親分二つですか?

ああ そうだ。

ひとつは 長吉の兄貴ので、もうひとつは・・・・いやだ、、俺 親分が入る棺おけなんか・・

政、政・・・親の言うことが 聞けねえのか

俺はいやだ

政、政・・・行って 手配しろ

 

長次のただならぬ気配に圧倒され 政吉は 町へ降りていった

 

そして 人斬り仁平と 川北長次の一騎打ち。

 

<現地特派員TRTRの画像>

 

刀と刀のつばぜり合い、

その緊迫した状態の中、仁平は 死んだ女房に 

川北長次が似ていることに気づく。

 

おめえ 父親をさがしているんだってな

津軽なまりのその声に、長次も もしやと・・・

片や 父親を、片や セガレを互いに探していた。

親子だと確信した二人

 

ふっと 仁平が力を抜いた瞬間、

長次の刀が 仁平を 一太刀 斬ってしまった。

なんてことしちまったんだ と  震える長次。

だが、仁平は そんな 

長次の持つ刀を掴んで 自らの腹にぐいと刺す


<現地特派員TRTRの画像>

 

えっと 驚く長次。

 

そんな長次に にっこり微笑んで死んでいく仁平


<現地特派員TRTRの画像>

 

長次の刀を持つ手はふるえたまま、刀を離すことすらできない。

 

やっとのことで刀を離すと、雪が降り積もる仁平の亡骸に 自分の着ていた羽織をかけようとする。が、

 

思い直して 長吉の亡骸に羽織をかけてやる。

そして 自分が着ていた着物を脱ぎ 仁平の亡骸に・・・

だが  自分を斬り仁来た人斬りに そんなことすれば・・・

でも 父親じゃねえか・・ 悩む長次

<現地特派員TRTRの画像>

 

そんなところへ 政吉が おこもの老婆をつれて戻ってきた

 

親分無事でしたか・・・

ああ 俺はピンピンしてる

 

<現地特派員TRTRの画像>

 

おやぶん よかったぁ 泣きじゃくる政吉

 

<現地特派員TRTRの画像>

 

政 そんなに泣くんじゃねぇ

 

死んだらみんな仏になると言うじゃないか おばさん 俺が行ってからでいいからよ、そこで 死んでる とっつぁんに着せてやってくれねぇか

 

そういうと 着物を おこものおばさんに渡すと  

雪が降り続く中 歩き出す長次親分

 

街道一の親分さんは、

清水の次郎長親分さんだと聞いていたが、

それにも それにも 勝るとも劣らぬ川北長次 
日本一の いい男だよぅ

 


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