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Channel: 桃象の観劇書付
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【用語解説】お蝶 その2

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大衆演劇 清水の次郎長系のお芝居も多いですね。

 

■ 石松閻魔堂の最期

 

文久二年三月の半ば、次郎長に呼び出された森の石松は、

鯱鉾長兵衛の仇討ちの叶った願ほどきに讃岐の金毘羅様へ、

次郎長の五字忠吉の刀 と五十両の奉納金を納める

代参の旅に出るよう依頼される

 

金毘羅代参した石松は、その帰路に評判の高い

見受山鎌太郎のもとへ単身訪れる。
三日間鎌太郎のもとに滞在した石松は、

亡くなった初代お蝶の七回忌の法事へ香典を預けます

 

そして 浜松へやってきたところで 都鳥一家と・・

というお話。

 

■ 赤尾の林蔵

 

林蔵さんが 次郎長一家へ出向いた際に

お蝶さんが亡くなられたと話をしていたら

そこに お蝶が出てくる あるいは 帰ってくる

という場面があります。

 

この場面で 笑う客がいるわけですが

おそらく 初代お蝶 二代目お蝶がいるということを

理解していないためだろうと・・・

 

林蔵が話をしていた亡くなったお蝶さんとは 初代のこと。

その話をしているところへ 

二代目お蝶が出てくるのでございます

 

■ 次郎長と旅役者

 

次郎長親分が 名を上げた直後 お蝶が亡くなりますので

「次郎長と旅役者」のような 余裕のある次郎長一家にいる

お蝶さんは 二代目と考えていいかと思います。

 

このお芝居に登場するお蝶さんは 二代目お蝶なんですね

 

 

などなど 次郎長系のお芝居に登場する お蝶が

初代か 二代目か・・を 考えながらお芝居を見ると

また新しい発見があるのでございます


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