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Channel: 桃象の観劇書付
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【用語解説】「明烏夢泡雪」 (あけがらすゆめのあわゆき)

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新内明烏 とも言われる 
新内節の 代表作



新内節は 江戸浄瑠璃の一つで

宝暦の頃(1751~1764)に鶴賀新内という
美声の持ち主が現れます。


鼻に抜ける魅力的な声が当時の
人々の心をつかみ、
こぞって新内の芸風をまねて、
皆が声を鼻に抜いたと言います。

題材には心中ものが多く、
哀しみと華やかさをあわせ持つ
その節は浄瑠璃の代名詞とも言われ、
当時の大衆芸能の中心として
持てはやされたそうな。

 

代表的な名作として

 

「明烏(明烏夢泡雪)」

 「伊太八(帰咲名残の命毛)」、
「蘭蝶(若木仇名草)」

 

表題の 明烏夢泡雪、どんな内容かと言いますと・・

 

 

新吉原・山名屋の客、春日屋の時次郎は、
遊女の浦里と相思相愛の仲となり、
親の年貢金、親類や出入り先から騙した金で
通いつめたが、揚げ代に事欠くようになる。 

一方、浦里も年期奉公の期間を延ばし、
時次郎との逢瀬を楽しむが、
それにも限りがあり、
時次郎は、人目を忍んで浦里の部屋の
夜具の中に隠れて居続けていたのを
遣り手婆に見つかり、
男たちから袋叩きされ追い出される。 

浦里は、時次郎と手を切るように
きつく申し渡されるが聞き入れず、
廓の亭主から雪の降る庭で激しい折檻をうけ、
これを止めようとする浦里付きの

見習い小娘もまた庭の老木に縛り付けられる。 

二人は涙にくれながら気を失う。 
そこへ刀を口にくわえ、
屋根伝いに忍んで来た時次郎が縄を切りほどき、
3人一緒に塀の上から地上に飛び降りた



こういう 有名なお話 といえば やはり

島津亜矢、名作歌謡劇場シリーズ 

「新内明烏」より 浦里

 


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