模様。紋。
背中など身体に模様を入れることから
「入れ墨」のことを意味します
■
「刺青」は 入れ墨を 意味する文章語で、
本来の読みは 「しせい」 だったそうですが
谷崎潤一郎が 明治43年に発表した小説
「刺青(しせい)」 から
「刺青」と書いて 「いれずみ」と読むように
なり、「刺青」の漢字を使うようになったんだとか
したがつて 江戸時代の「いれずみ」は
「入れ墨」と 表記するのが正しいのだとか・・
■
国定忠治 山形屋の場面で 登場するのが
「ハンカイの伝七さん」
勇者 三国志の「樊會(はんかい)」を
入れ墨を 背中にして いたとかで
「 右の腕(かいな)に昇り龍、
左の腕(かいな)に下り龍
背中(せな)には ハンカイの紋々(もんもん)が 」
と啖呵をきります。
■
<国貞初代「漢楚軍談 漢樊噲」
劉邦の幼馴染みで沛の不良仲間でもあった樊噲(はんかい)は、
天下無双の怪力の豪傑として知られており、
劉邦の配下で度重なる大きな軍功を上げている猛者 でした。
張良から劉邦が項荘に殺されかかっている危険な状態にあると
聞かされた樊會は、怒髪天を衝くような恐ろしい形相とまなざしを
して項羽のいる軍営へ と乗り込んでいき、
剣舞を舞う項荘の前で主君の劉邦にわずかでも手を出そうとすれば、
即座に叩き殺さんばかりの恐ろしい威圧感を醸し出します。
自身も天下無敵の豪傑として鳴らしている項羽は、
豪快で勇壮な樊會の姿を見て、それに怒って成敗しようとするのではなく、
「凄まじい勇士であり、本当に あっぱれだ」という寛容な態度を示して、
樊會に酒と豚肉の褒美を与えました。
項羽が豪傑であるが故に豪傑を知る(豪傑を愛する)というエピソードにもなっています。
■
この 軍営に 乗り込むときに 門を破りながら 入った勇ましい姿
というのが 有名らしく、
この エピソードを デザインしたものが 祭りの山車 の彫刻や
ねぶた などでも 題材とされているようです。