アメリカの O Henry (オー・ヘンリー) という人が書いた
AFTER TWENTY YEAERS (二十年後) という
短編小説が 大元なんだそうでございます。
↓参考
二十年後
それを 参考にして 新派の作家だった
川村花菱(かりょう)が、
初代吉右衛門 六代目菊五郎の為に
日本を舞台にした作品にして
脚本をかき下ろしたんた そうでございます
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ちなみに 川村花菱原作 の
おもな登場人物名は
正太郎
牙次郎
スリの親方 金的の与一
スリの仲間 みぐるみ三次
上州館林(たてばやし) たつみや
亭主 宇兵衛
宇兵衛 娘 おそで
目明しの親分 隼の勘次
勘次女房 おせき
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松竹新喜劇では 大阪を舞台にして
牙次郎を 主にした 演目でやってました
一般的には 江戸を舞台にして 正太郎を中心に
話をすすめるのが 一般的なパターン
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十年ぶりにばったり出くあわした幼馴染みの二人。
一人は腕のいい板前だが、今は掏りに身を持ち崩した正太郎。
もう一人は何をさせてもドジな、上方生まれの牙次郎。
ひとしきり昔を懐かしんだ別れ際抱き合った二人は
互いの懐から互いの紙入れを抜いていた。
大切な友達の大事な財布を盗んでしまうような嫌な思いをしてまで
稼ぐなんて・・。
二人は己を見失った日々を取り戻し、再び真っ当に生きようと、
十年後の今月今夜、堅気になり良い土産話を持って再会することを
聖天の森で笑って誓う。
その二人の手には、十年先に見せ合おうと一文銭が一枚ずつ。
十年の歳月は流れ
正太郎は江戸を離れ、上州館林の料亭「たつみ屋」で板前として
真面目に働き、牙次郎への土産の金を貯めていた。
ゆくゆくは一人娘の婿にと相好を崩す主人の前に偶然現れたのは、
正太郎の昔の掏り仲間。正太郎の為を思い赤の他人を貫き通す
金的の与一。「また来る」と不適に笑う身ぐるみの三次。
一方、牙次郎は相変わらずのドジをふみながらも、根岸の目明し
勘治一家で働いていた。約束の日迄に手柄を立て、正太郎への
土産にしたいと願掛けをする牙次郎の耳に、上州で人を殺め百両の
懸賞金のかかった凶状持ちの話が飛び込んでくる。
そして十年目の約束の日、聖天の森で互いの一文銭を見せ合い、
無事を喜び合ったのも束の間・・。笠を取った正太郎の眉間には、
凶状持ちの人相書きと同じ刀傷が・・。