長谷川劇団 8/29 千穐楽 昼
特選狂言「丸山哀歌」
おゆい 京未来
葛城清之助 長谷川一馬
ゆい弟 長次郎 長谷川愁
廓の女将 愛京花
女郎 おしの 京詩音
仲間の女郎 長谷川武弥
仲間の女郎 長谷川舞
男衆 長谷川孝ノ助
長崎奉行同心 小暮 長谷川乱之助
ゆい(幼少) きあら
長次郎(幼少) 大河
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当初 8/22 公演予定でしたが
その日 大河不在のため 29日に延期となったものの
若座長主演 もうひとりの若座長助演で
総座長・座長が わき役に徹しての 千穐楽は すごい!!
武弥座長が 女郎姿で登場したときには
客席 おおうけで・・
千穐楽で 座長がこの姿かよと 愚痴ったら
総座長が 私なんて ばばあよ・・と
客席 大爆笑
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長崎は古くから出島などを通して海外との交流がある街で
幕末 薩摩藩や長州藩は そんな長崎の外国商人を
通じて船や鉄砲などの武器を手に入れてました
そして 元治元年京都で長州藩が幕府軍と衝突する
禁門の変が起こります
長崎は 幕府が直轄する天領地でしたから
長州藩は長崎への出入り禁止の処置を受けます
そういう時代の
長崎の丸山遊郭が 舞台のお芝居
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遊郭で働く おゆいは
長崎奉行所の小暮の密偵として
討幕派の様子や 異国へ脱国するものの動き
キリシタン等の 情報を報告して 都度 金をもらい
古郷に残した母と弟に仕送りしていました
その密告によって 捕らわれの身になったものも数多く
場合によっては 貼り付け獄門にあったものもいたようです
お芝居中 おゆいが 小暮に
「 津和野藩士だという男が 土佐訛りの男たちと
席をもうけていた 」
と 報告するセリフがあります
高杉晋作は 長州藩の人間ですが 長州藩と名乗っては
長崎に入れない。そこで 津和野藩士と偽って
長崎にやってきて 外国製の銃を購入しようとしていました
ところが 津和野藩も 尊皇攘夷派の藩士が多い藩として有名で
武器を売れば 自分たちの身の危険になるからと
外国商人が売ってくれない
そんな 高杉晋作達に 坂本龍馬が手を差し伸べます
その為の 会談が
「 津和野藩士だという男が 土佐訛りの男たちと
席をもうけていた 」
ということなんです
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そんな 長崎の遊郭で働く おゆいに
新しい客がやってきた
そんな場所に出入りしたことのない浪士で
友達にだまされて連れてこられたという青年
飲めない酒を無理やりのんで すぐに寝てしまった
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子守歌のように 歌うゆいの唄は
長崎遊女の切ない気持ちが唄われている歌だった
葛城清之助は もっと自由な日本にしたい
エゲレスへ渡って その文化や制度を学びたい。
そして、日本を みんなが幸せになる国にしたい
と熱き志を語って聞かせる。
異国へわたるのは ご法度。
だが、葛城のまっすぐな その気持ちに共感んする ゆい。
小暮には内緒で、葛城との逢瀬は くりかえしていった。
葛城は 仲間とエゲレスへの渡航計画を練っていて
ゆいも一緒にエゲレスへ渡ろうと言う。
だが、ゆいには 故郷の母親と弟がいる。
行きたいのはやまやまだが・・・