ここで もう一度おさらいをしておくと
大正13年の大阪の 大店の木綿問屋が舞台です、
前年 東京では 関東大震災がありました。
教科書などで 「モガ」「モボ」という言葉を見た
記憶があると思うのですが
時代は 大正デモクラシーへ 突入している時期
上流階級の正装として高価で限定された従来の洋装が
産業の機械化と購買力をもった職業婦人とともに若い
男女に広がるようになり、イギリスをはじめとする
ヨーロッパの先進国やアメリカの流行の輸入品や風俗の
一部を取り入れるようになりました
そんな流行も 東京だけでなく 大阪へも入ってくる
のは当然で・・・
そんな時代だからこそ
従来の 木綿問屋の商いだけではなく
あたらしい時代に合った 商売もしなければならない
まして関東大震災のあと 東京の復興もはじまり
さらに 新しい時代になる今がチャンスで
東京に新しい店を作りたいと考える 長男の新太郎だが
老舗のノレンに拘る 母親と後見の叔父さんの反対に
気弱な新太郎は 何も言い返せていない
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お八重を 郷里に帰したことがバレると
栄二郎が 反発するだろうから
女中と結婚することなど認められないと
叱ってほしいと お家はんに たのまれた 忠平
次男の 英二郎が 小さいころ 駄々をこねた時
父親が 叱るときに 「車ひきになれ と言ったら
言うことを聞いた」と 聞かされた 忠平
案の定 お八重を店に戻せ 結婚したいという
栄二郎に 忠平は 「店を出て 車ひきになれ」と
言ったがために とんでもない騒動になります。
栄二郎の逆襲は・・・
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という 松竹新喜劇でも有名なお芝居です
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登場する用語の説明しますと
★「お家はん」 おいえはん
お店の内部の者が 女将さんを呼ぶときに使います
★「御寮はん」 ごりょはん
その店の外部の者が 女将さんを呼ぶときに使います
★「兄ぼん」 あにぼん
店の番頭などが 長男を呼ぶときに使います
★「弟ほん」 おとぼん
店の番頭などが 次男を呼ぶときに使います
一般的には 「ぼんぼん」の略「ぼん」でいいのですが
兄弟がいる場合 あにぼん おとぼん と
兄か弟を 区別するわけですね