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Channel: 桃象の観劇書付
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長谷川劇団 4月9日夜 三人吉三 その3

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実は 二場  伝吉の家の はじまりで

 

夜鷹が商売に出かける前 夜鷹同士の喧嘩が

あります

 

おはぜは  小さな箱に化粧道具を入れ 鏡で化粧をしている
おてふは  半分顔を塗り キセルを持っている
おいぼ は 火鉢の前にいて、茶碗で酒を飲んでいる

 

おはぜが スリコギを持って おてふに 

100文を 貸した金を返せと 言い出し争いになります

それを仲裁するのが おいぼ

先の 庚申塚の場面の パロディーを 演じます


キセル  というのが サムライの 長刀  

つまり  お坊吉三 を 暗示して
スリコギ というのが 短刀          

つまり  お嬢吉三 を 暗示して
仲裁役  和尚吉三 ですわね

 

客席を沸かす 場面 なかなか面白い場面です

 

■ 第三場  お竹蔵の場

さっきお金をもらった 与九兵衛さん、

通りかかったお坊吉三にあっさりその百両を巻き上げられ、

退場します。以後出番ありません。
 

お坊吉三に追いついた伝吉さん、やはり百両は必要です。

なのでお坊吉三に「なんとかその金貸してくれ」と頼みます。

 

赤の他人に普通はこんな事言いませんが、

目の前でカツアゲしてたお金ですから、頼みやすいです。
断るお坊、あれこれあって、

お坊は食い下がる伝吉さんを斬り殺してしまいます。
 

伝吉さんを探しにきた十三郎くんとおとせちゃん、

死体を見てびっくりです。
 

そばに、小柄(こづか)が落ちています

って、小柄というのは、刀の鍔(つば)のところに

うまく差し込んである小さい刀です。

 

その 小柄には 吉の字菱の 家紋の細工がされていて

お防吉三の 家紋ですわね

 

 

実は 実は この場面の冒頭

桃象が ?  という セリフが ございました

 

与九兵衛さんが やってきた直後 鐘の音がなり

 

「八つの鐘がなった もうすぐ日が暮れるなぁ」 と。

 

江戸時代 現代の時計に すると こんなイメージ

 

だいたいですが 12時が  九つ

日暮れの18時が       暮六つ  です

 

なので 八つの鐘がなるのは 14時ぐらいなんですよー

八つ時に食べるから 「おやつ」というんですよーー

 

なので もうすぐ日暮れって そりゃあ ないでしょ 

 


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