ねえ ちょっとまって
そんな服装で帰らしたら 私の恥だわ
これ 着て帰ってよ
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おはんは 風呂敷包の中から 着物を出します。
原作では お祭りに行くために
おはんが縫った お揃いの着物です。
いわゆる 大衆演劇バージョンの場合
これが 紋付き羽織袴です。
原作とは違い
おはんは 定次郎が
越前屋のセガレであることが分かっているから
家紋もわかるのよね
この 紋付き羽織は 正装です。
所帯をもったときに 祝言もあげ゛てないから
せめて 定さんだけでもと思って
おはんが用意してあった と言います。
この 紋付羽織袴 おはんが縫ったという
説明をする場合もあります。
それは 本来 ありえないよね。
定次郎は 日本一の 呉服問屋のセガレですよ
その人の 正装を おはんが縫うのか
という 問題が生じます
原作では
魚屋のセガレの定さん (と 聞かされていた)
その 人の為に 慣れない手で
お揃いの着物を おはんが縫い、
その 不細工かもしれないけれど 着物を着て
定次郎は 帰ります。
なして これ 正装である 羽織袴なのか
疑問に感じるところです
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仙太郎座長が 着ている羽織
紋は 丸に違い丁子
劇団都 伝統の紋で
この 羽織 京弥座長のものらしいですね