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Channel: 桃象の観劇書付
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【回想】お芝居「船場心」

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お芝居「船場心」

 

劇団都では 

内容が お芝居「見送る親子」に近いお芝居という判断から

従来は 基本的に行われていないお芝居で

玄海竜二ゲストの時のみ行われたという経緯があります。

 

このお芝居の 思い出は その玄海流「船場心」ではなく

長谷川劇団の「船場心」。

内容は 基本部分は同じなのですが お芝居の舞台が

玄海流のは「丹波篠山」であるのに対して 

長谷川は「大和高田」なんですね。

 

 

桃象が 長谷川の「船場心」を はじめてみたのが 

関東地区で興業が続いている時。

子役は 京未来(当時 長谷川未来)

 

それから 時が経過して

長谷川京也さんが 劇団都へ移籍

それ以降 このお芝居 途絶えてました

 

2010年になって 長谷川が 再び関西地区を

まわるようになり 2010年の6月 弁天座での初公演。

 

そんな 初日。

 

愛さんが 口上で 初乗りであること

見たいお芝居 舞踊など 言ってください・と。

 

その場で 桃象 「船場心!」 と

 

桃象  「船場心」 

愛   「船場心?」

桃象  「ここは 大和高田」

愛    「ああああ

     座長に相談してみますね」

(客席に向けて)

愛   「そういった 地元が舞台となっている

     お芝居なども 考えます」

 

おそらく 私以外の客席の人  船場心が 

大和高田が舞台の話であること分かってなかったと思うけどw

 

 

そんなこんなで 2010年6月24日

京詩音 を 使って このお芝居が 復活しました。

 

 

■特選狂言「船場心」

 

正樹                   長谷川光太郎

おしん                  長谷川詩音

糸吉 御寮はん             愛京花

糸吉 手代       政吉     長谷川武弥 

糸吉 こいはん     千恵     長谷川桜                

糸吉 いとはん        美恵     長谷川姫花

糸吉 女中               長谷川舞

糸吉 使用人             長谷川翼

糸吉 使用人             長谷川乱之助

糸吉 使用人             長谷川桔梗

若者           萩坂     長谷川翼

若者           金子     長谷川乱之助

若者           後藤     長谷川桔梗

 

 

大坂 船場に有る 大店の糸吉(いとよし)。

大坂の船場で 糸吉という糸がついているところを見ると 

やはり繊維関係の大きな店でしょう。

 

そこの 長女 千恵は 苦学生 正樹と恋仲になっていた。

ところが 正樹は東京へ戻って医者になると言い出す。

 

それなら 私も付いていくと言い出す千恵だが、

その話を聞いていた 御寮はんが 

苦学生となど一緒にさせるわけにはいかないと 

正樹に対してけんもほろろ。

 

それならば 私が医者になったら一緒にさせてくれるかと

正樹が食い下がると、

大坂へ医者になるためにやってきて女にウツツを抜かして

学問をせず 東京へもどる 

そんな学生が 東京へ戻って医者になれるはずがない。

仮になったとしたら 一緒にさせてやると 御寮はん。

そうして 正樹は 東京へ戻っていった。

 

だが、千恵のおなかの中には 正樹との間の子供を

宿していた。

父なし子を産ませるわけにはいかないと、

前々から 千恵に思いを寄せていた 

手代の 政吉と 

子供のことは伏せたまま夫婦にさせることにした。

 

その直後 女中の火の不始末から 

糸吉はまる焼けに なってしまった。

 

六年が経過して、大和高田にある政吉の実家

政吉は千恵と生まれた子供と 仲良く暮らしていた

 

そこへ 、御寮はんと いとはんを連れて 

大坂から 訪ねてきた。

 

そして  東京からも 医者となった正樹が・・

 

という ラストは 悲しく切ない話でございます


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