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Channel: 桃象の観劇書付
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【用語解説】 高崎の佐野屋

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本日の 劇団天華11周年の記念大会

お芝居は 「上州鴉 〜帰ってきた男~」

 

このお芝居の 台本を 藤乃かな座長が 

「チラ見せ」してくれてます

 

 

 

表題の 高崎 佐野屋 というのは これですね。

 

『松平右京亮 ( うきょうのすけ )の城下町』

江戸時代 中期から後期に かけて

松平右京亮 というのは 「上野国 高崎藩主」

現代でいう 群馬県高崎です

 

江戸時代 上州は 有力な養蚕地帯

上州の絹・生糸は中山道や下仁田街道などの陸路や

利根川の船運により各地へ運ばれます。
高崎・藤岡・富岡を中心に「絹市」が開かれていました。

 

高崎の絹問屋からは 江戸へ向けて大量の

絹糸が運ばれて いたと言いますから

 

佐野屋も 大きなや大きな店であることが 想像されます。

 

 

この「佐野屋」という 屋号も深い意味があります。

 

万葉集に

 

上つ毛野 佐野の舟橋 取り離し 親は放くれど
我は離るがへ         
(かみつけの さののふなばし とりはなし おやは
 さくれど わはさかるがへ)

上野(こうずけ)の佐野の舟橋を引き離すように、

親は私たちの仲を裂こうとするが私達は離れるものか。

 

こんな歌も残されていて 

 

奈良時代から 高崎は 佐野という土地として有名だったのですね

 

舟橋について 葛飾北斎が 絵を残してくれています

 

川幅いっぱいに船を並べ 

上には横板が渡された浮橋。

 

佐野の舟橋 こんな姿だったようです

  

 

 


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