五木ひろしの歌に「深川がたくり橋」というのがあります。
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苦界(くがい)は橋のこちら岸
二度と渡れば戻れない
思えば女衒(ぜげん)に手を引かれ
百や二百で 百や二百で 売りとばされて
がたくり橋の色町
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この 深川がたくり橋 とは・・
深川永代寺 八幡宮の 前
大横川に架かっていた橋が 蓬莱橋で、
渡る人の下駄の音がガタガタとひびいたので、別名「がたくり橋」とも
いわれたそうです。
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地図の 黄色い線で囲った部分
永代寺門前町 と書かれています
『江戸名所図会』には、
「当社門前、一の鳥居より内三、四町が間は、両側茶屋・酒肉店軒を並べて、つねに弦歌の声絶えず。ことに二軒茶屋と称する貸食屋などありて遊客絶えず。牡蠣・蜆・蛤・鰻の類をこの地の名産とせり」
と記されてい.るとおり 門前町に 色町が 形成されたようで
歌の「苦界(くがい)は」とは ここのことなんですね
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「門前町」というと
忘れてならないのが お芝居「釣り忍」
おはんさんは 「門前町の芸姑」だった お人です