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Channel: 桃象の観劇書付
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戻り橋の芝居

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じんじんさんが 鋭い指摘をしてくださってます。

 

劇団都のお芝居「戻り橋」の場合、

ラストシーンでは 目明しの息子 清次郎のセリフが 

ほとんどなく

 

セリフだけ聞いていると 

捕まえた盗賊が  母親が長年探していた  義理の兄であることを 

わかっているのか  わからまいままなのか 

はっきりしません。

 

しかしながら、 

 

母親が 盗賊の足に 

草履を はかせたり、 甘酒を飲ませたりしているわけで

このふたり なんらかの関係があると 当然わかります。

 

さらには 母親が 別れた息子(あるいは娘)の名前を

叫ぶわけで、、

 

目明し清次郎は 盗賊が 父親違いの兄であることは

わかってるはずなんです。

しかし 目明しとして いくらそういう 身内でも

つかまえなければならないし、

 

状況から察して 親子名乗りもできない

というのも わかつているはずなんです。

 

それを 清次郎を演じる役者が どう演じるかという

問題だと桃象は おもうのですね

 

セリフはないし、

主役の座長 花形の芝居の邪魔をしてはいけないので

タイミングよく 芝居をしなければいけない

清次郎というのは そういう役なんですよ。

 

セリフがないから ぼーーとしているようでは

この芝居は イマイチになってしまいます。

 

2014年12月24日

天乃ゆきファイナル公演のお芝居が「戻り橋」

 

この時 目明し清次郎を演じたのが 都京弥

絶妙なタイミングで  ふたりを見て 

このふたりが 親子であると確信します。

 

それを セリフが ない中で 演じるのは さすが 京やん

 

 

さらには 家族である盗賊を 引っ立てていくときの

せつない心情も しっかり表現してくれまして

 

この時の 京やん ほんと お見事という芝居をしてくれました

 

 



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