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【用語解説】 幡髄院長兵衛 (ばんずいいん ちょうべえ)

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幡随院 長兵衛(ばんずいいん ちょうべえ、元和8年(1622年)
 明暦3年7月18日(1657年8月27日))は、江戸時代前期の町人。
町奴(町人身分の遊侠の徒)の頭領で、

日本の侠客の元祖ともいわれる。
『極付幡随長兵衛』など歌舞伎や講談の題材となった。
 
 

■    極付幡髄長兵衛 の あらすじ

序幕  「村山座舞台」

村山座の舞台では、

坂田金平が悪上人と法の問答をするという荒唐無稽な荒事の一幕 

「公平法問諍(きんぴらほうもんあらそい)」が演じられていたが、

芝居も佳境に入ったとき、
旗本奴(無法者の侍)の白柄組の侍が芝居を壊しにやってきた。

こうゆー無法は見過ごせねぇと客席から立ち上がったのは
町奴の頭領、幡随長兵衛

斬りつけてくる相手を反対に打ちすえた。
無法侍はほうほうの体で逃げていく。
その一部始終を、
白柄組の頭領水野十郎左衛門が桟敷から見ていたのだった。

「花川戸長兵衛内」

長兵衛の家では、女房のお時をはじめ子分達も、
いつ白柄組が仕返しに来るかと不安で仕方がない。

そこへ、水野の家来がやって来た。
「酒宴を催すことになったから、ぜひ長兵衛にも来てほしい」とのこと。

当然ワナだと察しはつくが、長兵衛はこの誘いを平然と受けた
後へは引かない長兵衛のことだからと、
お時は観念して、出かける支度を調える。

が、弟分の唐犬権兵衛が駆けつけて「自分が先陣に」と言うものだから、
他の子分達もこぞって「自分が身替りに」と言いだし、一粒種の長松までもが
長兵衛を止めようとする(よよよ、と、ここらが愁嘆場)

が、恐れて逃げたとは言われたくない、と
男意気地の長兵衛の決意は変わらない。

子分達に早桶(要は棺桶ですな)の用意を言いつけると、
死を覚悟で出かけるのだった。

「水野邸座敷」

単身やって来た長兵衛を、水野十郎左衛門は機嫌よく迎えた。
友人達を交えて酒を酌み交わすうち、これを縁に仲直りしようなどとうそぶく。

そして、十郎左衛門は、長兵衛が以前は武士だったことを話に出し、
剣術のお手並み拝見といきたいと言いだす。
断りきれず立ちあう長兵衛。その腕は実に確かなものだった。

まともに立ちあっては勝ち目がないと見た
十郎左衛門は、今度は酒を無理強いして、わざと酒をこぼす。
そして、濡れた袴を乾かす間、ひと風呂あびるようにと強引にすすめる

「水野邸湯殿」

長兵衛が浴衣に着替えて湯船に入ろうとしたとき、

十郎左衛門の家来達が襲いかかった。

 

丸腰では風呂場の柄杓(ひしゃく)で応戦するしかない。

すでに覚悟を決めている長兵衛は、潔く刀にかかろうとする。
そして、ついに十郎左衛門の槍が、グサリ!

と長兵衛の脇腹を深く突き通した。

そのとき、長兵衛の子分達が早桶をかついでやって来る。
死を覚悟の心意気に、
十郎左衛門は「殺すも惜しい」とつぶやくのだった。

 

 

旗本奴 と 町奴  が いまちいわからん という話を時々聞きます。

 

江戸時代、特に初期は 「士農工商」という  

身分制度が 大きく影響をしていて  

 

町人が 武士に 立てつくなど もってのほか

  無礼者!  と一喝されて 切り捨て御免 と ・・  

そんな時代背景が まずあります。

 

若者たち 昭和の時代でいう 暴走族みたいな 集団が

派手な異装をして徒党を組み、 無頼をはたらいたんですな

 

それがまた 武士 しかも くらいの高い 

「旗本」のボンボンだから始末が悪い。 誰も何も言えないんです

その集団が 「旗本奴」 と 考えると わかりやすい。

 

町人の中にも ヤンチャな若者が集まった集団ができます。

それが 町奴です。

 



もう一度 長兵衛の 生まれた年に 注目してもらいたいのですが
元和8年(1622年)、、、、

徳川家康が 天下分け目の決戦  関が原の戦い 1600年 に 勝利を
してから 22年後に生まれています。

したがって 長兵衛さん 江戸時代の初期、
三代将軍 徳川家光のころの お人でございまして、
江戸の町人文化が 栄え始める そんな 時代のお話なのでございます

まだ この時代は 武士のほうが 圧倒的に権力が上なので゛ございます
そんな 武士に逆らう町人として  悲劇がきたのですね

江戸時代 後期ならば  これぐらいのことで 
殺されるということは なかったと思われます
 


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