第二場は 越前屋の二階
親族会議の場です。
親族一同の話し合いの末
あらためて 定次郎の勘当をとき
定次郎を 「惣領」にする。
「惣領」とは、跡取り、家督相続予定者のこと。
が 決まった。
メカケ腹である 佐太郎には いくらかの金を渡し
暖簾別けも認めないという本家。
それに対して 納得いかないと暴れだす定次郎
この展開は 一般的大衆演劇バージョンと同じ。
◇
これ どうなんだろうなぁ
なして 「メカケ腹」 に 拘るのか
わかんないんだよね
芝居のできない役者を 弟設定で行う場合は
わかりやすくするため
しかたないかなぁとも 思うのですが
後で 語りますが 佐太郎を演じた 鷹志さん
きっちり 芝居できる人だけに もったいないなぁ
原作通り
佐太郎は 先妻の子供
後添えに来た おみちさんの子供が 定次郎
という設定で
佐太郎さんは 定次郎が勘当となり 定次郎の実の母
おみちさんの悲しさ 切なさを 考えて 定次郎に
この店を任せようと考える
佐太郎自身は 自分の意志で
父から受け継いだ店ではなく 自分の力で店を行いたい
逆に言うと 佐太郎さんも 伝統に縛られている現状に
満足できずにいる
当時の呉服屋さんは 大家に出入りして 商いをしていたが
商品に値札をつけて 明朗会計にし
庶民にも手が出しやすい販売方式にしたら・・
しかし そんなことしたら 今まで取引してもらっていた
顧客の反発もくらつてしまう
老舗としてリスクが伴う
そんな 佐太郎さんの想い・・
を 全面的に出してもいいのになぁ
◇
定次郎は 定次郎として考えがあり
棒手振ながらも きちんと おはんを養っていて
佐太郎には佐太郎としての考えがあり
親族は親族として 財閥としての考え方もあり
三者とも どれも正しい
そんな 親族会議の場であってほしいなぁ
と 思った場面でした。
◇
特筆すべきは
定次郎が 出て行ったあと
母親 おみちと 佐太郎の会話
ものすごいのよ・・
目からうろこ でした。
実の息子が出て行った 親と
その親と 血のつながりがない子供が
実の子供を見送る
そう まるで「見送る親子」 の 一場面が
ここで展開されました。
やられたーーー
そっか ここを クローズアップする作戦があったか
さすが 藤乃かな やりよるなぁぁぁ
と 送り出しで 話したら
なんと かなちゃん指示ではなく
鷹志さんの 芝居なんだって・・
橘鷹志 すごいよ
佐太郎としての 非常に奥の深い芝居を
展開してくれました。
◇
第三場 居酒屋
再び勘当された定次郎が 居酒屋で呑んでいる
そこへ為吉さんが おはんを連れてくる・・
釣り忍に芽が出たのよ
そして ハッピーエンド。
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コメントで 書いてたくれたとおり
まりもにしか見えない「釣忍」
たしかに 気になったw
言ってくれたら 持って行ったのに と思った桃象でした
このこ
こんなかわいい芽が出た状態なのね
なので 最初は この芽の上に
ミズゴケをのせて 隠しておいて
芽が出た 場面では ミズゴケをはずせば・・
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そんな風に 思いながらラスト みてました