台風21号の報道を見ていて 気になった言葉がこれ。
「自主避難」
台風接近に伴い、「避難準備・高齢者等避難開始」が出ている
地区で 「避難所」が 開設されている場所。
番組中 記者が
「避難所に 自主避難されている方も 数多くおられます」
と カメラは 避難所の様子を写していた。
これにどうも 納得できなかったのです。
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災害の発生時等に 自治体が発令するのは
緊急性が高いものから順に
避難指示(緊急)
災害が発生するなど状況がさらに悪化し、人的被害の危険性が非常に高まった場合に発せられるもので、「避難勧告」よりも拘束力が強くなります。
避難勧告
災害による被害が予想され、人的被害が発生する可能性が高まった場合に発せられるもので、居住者に立ち退きを勧め促します。
避難準備・高齢者等避難開始
事態の推移によっては避難勧告や避難指示(緊急)の発令を行うことが予想されるため、避難の準備を呼びかけるものです。要援護者など、避難に時間を要する人は避難を開始する必要があります。
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避難準備・高齢者等避難開始 に関しては
以前は 「避難準備」とだけされていましたが
平成28年 グループホームが被災し、
入所者が全員亡くなる等の被害があり
その年の12月から 呼称が変更されました。
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調べてみると
避難準備・高齢者等避難開始」の発令によって
避難に時間を擁するから早めに避難した人
の取り扱いが 地方自治体によって 異なるんですよ
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◎ 愛媛県松山市
市が発令する避難準備・高齢者等避難開始、避難勧告、避難指示(緊急)によるものではなく、身の安全を確保するために自分の判断で前もって避難することを「自主避難」と言います。
松山では 自主避難ではないようです
◎ 大阪府箕面市
避難準備・高齢者等避難開始(自主避難)
土砂災害や浸水のおそれがある場合に、避難の準備を呼びかけます。
箕面では 自主避難です
◎ 大阪府としての扱い
「台風 21 号にかかる府内状況等について - 大阪府」
によると
避難者を 「指示避難」「勧告避難」「自主避難」と分類しています。
大阪府としては 自主避難 と扱うようです。
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単に 言葉の問題かもしれないが
「自主避難」であれば 自己責任のウェイトが高いように感じ
そのために 避難を躊躇する人も多いと思う。
要援護者など、避難に時間を要する人は
避難を開始する必要があります
という発令で 避難を促し 安全を確保する趣旨からすると
「松山市」のように 自主避難 扱いにするべきではないと
桃象は 思うんだなぁ。
↓ 新潟県柏崎市も
避難準備による避難と 自主避難とを 区別しています