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Channel: 桃象の観劇書付
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【用語解説】 手活けの花(ていけのはな)

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野に咲く花を手折り 活けられた花
「今現在の環境から その人の手の中に入る」ことを意味します。

 

遊女を 身請けして 妾にしたり

自分の女になれ  

 

という場合に 使います

 

 

高嶺の花(たかねのはな) という言葉もあります

 

高嶺の花とは山の頂上付近に咲く高山植物のこと

 

この高嶺の花は、見た目が非常にきれいなのですが、

高いところにあるため摘んでくることが出来ません。

 

そこで遠くから見るだけで、手に入れることのできないもの、

あこがれるだけで、自分にはほど遠いものを

高嶺の花にたとええます。

 

それと 反する言葉として 「手活けの花」と 

言われるように なったようで

 

自分の手元にある状態 の 花 

 

ということのようです

 

 

 

「手活けの花」

 

どこに登場するかというと

 

お芝居「潮田又之丞 妻子の別れ」の お話

 

又之丞の 囲碁仲間の 山本伝内が

又之丞の妻 うたに 

「わしの 手活けの花にならぬか」

 

つまり 

 

又之丞と 別れて

俺(伝内)の女にならんか?

 

と 誘うわけでございます。

 

 

歌川国貞 「桐山ノ妾お八重」

 


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